白虎連合Ⅲ






「もうすぐ中間テストやからなー、ここ特に覚えとけよー」





教壇に立つ先生の言う通り、ノートにしっかりと公式を写す。

それが終わるとペンを置いて空を見上げた。




紫織もいないし、悠介もいない。

龍だっていないし。




なんか、暇。







「華風、聞いてんのか?」


「聞いてますよー」







うちが停学食らってた時、紫織も寂しかったって言ってたっけ。

毎日、こんな感じやったんかな。






「ほな授業終わりなー」







チャイムが鳴り、皆ざわざわと騒ぎ出す。

私は財布を取り出して教室を後にした。





早くパン買おっと。







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