白虎連合Ⅲ





ギャル達の声が響いたのか、購買の周りが静かになる。

なんだなんだと見物客が増えてきて。



私はただ、財布片手に頭を傾げていた。







「なんの話?」


「だから彼氏に手出すなっつってんねん!!!」


「はい?」


「白虎総長か知らんけど調子乗ってんちゃうぞ!!!」






胸倉を掴まれ、近い距離で罵倒されて耳が痛い。

しかも何言ってんのか全然わからんし。




調子乗るって。

別に乗ってないんすけど。







「しかも白虎連合の人ら使って犯そうとしたやろ!!!」


「あたしの連れになにしてくれてんねん!!!」


「なにそれ」


「お前が命令したんやろが!!!」


「意味わからんこと言ってんちゃうぞ」






胸倉を掴まれたまま、私も相手の胸倉を掴む。



白虎の名を汚すのは許さない。





こいつら前のオトシマエで懲りてないんかな。







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