白虎連合Ⅲ






学校内は一瞬で静寂と化する。

そして直ぐ、ざわめきが走った。






「痛、」







頬が赤く染まり、口の端から血が流れる。

よろけた足をしっかりと地面に付けて、なんとか体制は保てたけど。



視界には砂の地面。

顔を上げる気になれなくて。







「我うちの総長に何しとんねんコラァ!!!」


「いやー、一発でも華風さん殴れてよかったわ」


「あぁ?!」


「裏切ったんそっちっしょ、それにそんだけの人数で勝てるんすか?」






見下すように笑う男は私達を見て笑う。

キレた龍も意味が分かったみたいで。





確かに、今ここにいる白虎連合は十数人。

隊員全て集めるまで時間がかかる。

それまでに確実にやられてしまう。







けど、







それがなに?







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