白虎連合Ⅲ





こっちは偽物のお陰で散々迷惑している。

更に追い討ちをかけるように言いがかりをつけられて。







「龍、落ち着いて」


「なに言ってんすか、無理でしょ」


「いいから」






視線は下のまま、手から滑り落ちた木刀を拾う。




同じ学校のギャル達に切れられ。

知らない男達に奇襲され。

面倒見ている族に殴られ。






「やっぱ女が白虎纏めるなんて無理じゃないんすかー?」


「今からレディースでも始めます?」


「朱雀に入れてもらったらどうっすかっ?」






汚い部分と云うのはあまり見たくなかった。

いつもヘコヘコしているくせに、自分らが有利になると素を見せて。



あー、もう。









「やっぱり英寿さん、受け継がせる相手間違えたっしょ」









キレた。








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