白虎連合Ⅲ
あれだけ騒がしかった族達が静かになる。
私はただ、無表情のままで。
「さ、さっきから言おうと思ってたんすけど、」
「うん、」
「もっとギャルやって、顔も違います…華風さんじゃなかった、です」
「は…?」
分かっていた、最初から。
解雇するって言ったのも、族の連中を襲ったのも偽物ってことぐらい。
ただ誤算だったのは、
「さっき、なんて?」
「あ、あの」
「白虎を女が纏めるなんて無理?」
「ちが、」
「レディース作るか朱雀に入れてもらう?」
「あれは、その」
「英寿くんの間違いやって?」
こいつらの本心を聞いたこと。
今ここで偽物の存在を知っているのは、私と後ろにいる白虎達。
このアホ達は知らない。
ただ勘違いで来ただけやったら許したったけど。
「歯食いしばれ」
もう無理やね。
.