白虎連合Ⅲ






「はぁー…」






溜め息を零しながらバイクを止める。



目の前には小さな川。

街頭は少なく、殆ど真っ暗。



でも、月の光でキラキラと水面が光っていて。







「……………」







バイクから降りて草の上に座り込む。

小さな自然のこの場所は、とても静か。

喧嘩も、バイクの音も聞こえない。



心が落ち着いてくる。







「白虎連合、か」







呟いた声は川の流れる音に消えていく。

それもまた、滑稽。







白虎連合。

関西一最強暴走族。






その二代目総長が私。

初代は和泉英寿。








膝を抱え、顔を埋めた。







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