白虎連合Ⅲ






「で、ゆいこれからどうすんねん」






抵抗することを止め、大人しく拭かれている私に英寿くんが問いかける。

一人掛けのソファーに座り、タバコを吸いながらこちらを見ていて。







「偽物探す」


「まぁそれが先決やな」


「ゆいさんっ、俺も手伝いますからね!!!」


「うん、」






今すべきこと。

それは偽物を探し、掴まえること。



もういい加減野放しにしたくないし。

好き勝手させるのも、今日で懲りた。







「ギャルってことしか分からへんもんなー」


「うん」


「とにかく常にゆいが特攻服着てるの皆知ってるし、偽物も今は動けんやろ」


「せやなー」






馬乗りしたまま、雄大くんは私の髪を拭きながら頷いて。



確かに、偽物は特攻服を持っていない。

本物の私は着ているし。





うちの顔を知らんやつには、それで見比べてもらうしかないか。







.
< 193 / 358 >

この作品をシェア

pagetop