白虎連合Ⅲ





『紫織ちゃんなー、簡単に騙せてさぁっ』


「………………」


『男使って隊員ですって言ったら信じちゃって』


「で?」


『今、あたしと男達と一緒にいる』







絵里の声の向こうからはエンジン音と音楽。



外?

それとも、車?








『潰すって言ったやろ?』


「うん」


『あんたがレイプされて下ろされた場所に来て』


「わかった」


『一人でね、もし一人じゃなかったら』







一瞬の間。

その間が終わると、










『紫織ちゃん、あんたと同じ目に合わせるで』









残酷な言葉。







通話が切れる。

直ぐに私も携帯をポケットに入れて。







バイクに跨った。









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