白虎連合Ⅲ





信号を無視し、道路を思いっきり走る。

けど、気付いた。







「場所、わからん」







とりあえずバイクを道路の脇に止めて、携帯を取り出す。

カチカチと操作して、一人をアドレスから指名して電話を掛けた。






私はあれからあの場所に行ってない。

あの田んぼや砂利道を見たくないから。






だからあの場所が何処なのか、何処の地域なのか知らなくて。

でも、紫織はそこにいる。







あの場所を知っているのは、









「もしもし?!英寿くん?!」










あそこにいた、英寿くんだけ。









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