白虎連合Ⅲ





告げた言葉は絵里に届いたのか、目を見開いていて。

私は真っ直ぐ目を逸らさなかった。







「はぁ?あんた自分が何言ってんのか分かってんの?」


「分かってんで?」


「紫織ちゃんより白虎を取るんや、変わったなゆいも」


「……………」


「その女車に入れて!!!早く!!!」







絵里の言葉に、男達は頷く。

紫織に男達の手が伸びてきて。




私は笑った。









「あんたはアホか」


「あ?……いたっ!!!」







振り向いた絵里の体を蹴飛ばす。

絵里の体は砂利道に倒れて。








私は走り出した。












「どっちも助けるに決まってるやろ」






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