白虎連合Ⅲ
「紫織!!!」
阿吽の呼吸。
それはこういうのを言うのだろうか。
「…―うん!!!」
走り出したと同時に、紫織は掴んでいた男の腕に視線を向ける。
そしてその腕を口に含み、
「いってぇ!!!!」
思いっきり噛みついた。
当然男は驚き、紫織から手を離す。
私は腕を伸ばし、男の首に引っ掛けて。
「紫織!!!しゃがんで!!!」
紫織が身を低くしたのと同時に。
「…っ!!!」
「いでっ!!!」
男と共に地面に倒れ込んだ。
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