白虎連合Ⅲ





殴られ、蹴られた体は痛い。

でも心の方が痛い。






「そのバックがどれだけ強くても、あんたが強くなったわけじゃないし」






憎んでた、憎んでたよ。

でも心の奥底からは憎めなかった。




でももう、いいや。








「強いやつに囲まれて勘違いしてんちゃうぞ」


「うるさい!!!」


「うちとあんたでは生きてる環境も違うし、背負ってるものも違う」


「黙れや!!!」






再び腹を蹴られ、流石に今度は地面に倒れてしまう。



でも後悔はしない。

言いたいことは言ってやったし。







「この男達、覚えてる?」


「……………」


「あんたを犯してくれた人達やで?」







妖しく笑う絵里の顔を見るのは二回目。

私はその顔を忘れない。







「また玩具になってあげて」







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