白虎連合Ⅲ
『ごちそうさま』
頭の中にまた、言われた言葉が巡る。
砂利を掴んでもその言葉は消えなくて。
「久しぶりやなー、ゆいちゃん相手にすんの」
「またよろしくーっ」
男達の手が伸びてくる。
私にはもう、払える体力もない。
でも紫織は助けられた。
それだけが心の救い。
「車でヤっちゃう?」
「でも今日荷物乗せまくってんで」
「ほな山ん中でいいかっ」
「うわ、スリル満点」
一人の男の肩に担がれ、私の視界は砂利道。
特攻服はだらん、と靡いていて。
「よかったね、ゆい」
「……………」
「ちゃんと写真も撮ってあげるしなっ」
言葉を返したいのに、声が出ない。
体が痛い。
初体験を無理矢理奪われて。
二回目も同じ思いをしなければいけない。
なんかもう、どうでもいいや。
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