白虎連合Ⅲ
seasonⅤ







「なぁ、本間に休まんでいいんけ?」


「だから大丈夫って言ってるやん」


「ゆいが大丈夫って思ってても実は大丈夫ちゃうかもしれへんやろ」


「なに訳わからんこと言ってんねん」


「俺は心配してやな、」


「あーもう!!!着替えるから出てってや!!!」






バタンッと扉を閉めて、掛けてある制服を手に取る。

扉の向こうで寿はうるさいけど気にしない。




シャツを着てボタンを止める。

スカートを穿いて、紺のソックス。

最後に赤いリボンを着けて。




約二週間ぶり、か。







「うわ、もうこんな時間やん」







慌てて鞄を持ち、扉を開けて階段を下りる。

そして一目散に玄関に向かい、ローファーを履いた。







「送ったろっかー?」


「いい、龍が送ってくれるし」


「ふーん、いってらー」


「行ってきます」






怠そうに制服を着る寿に軽く手を振り、外へと飛び出した。









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