白虎連合Ⅲ





やっと教室に着き、扉を開けると笑顔の紫織が迎えてくれて。

私も挨拶を返し、自分の席に向かった。






「退院おめでと、ゆいちゃん」


「あー、悠介ありがとう」


「ちゃんとノート取っといたからねっ」


「いや、本当助かります」






ノートを受け取り、パラパラと中身を捲って。



うん、落書きだらけやけど。

てか落書きしか書いてないけど。



えぇ?!







「あっ、ゆいごめん!!!ノートこっちやったっ」


「よかったっす」






今度こそノートを受け取り、中身を確認して。

てっきり退院ボケで目おかしくなったんかと思ったわ。







「ゆいちゃんって進路、やっぱり大学?」


「え?」


「だってちゃんと勉強してるし、そうなんかなーって」


「別に何も考えてないかな」


「ふーん」







確かに、親が居ない今は勉強頑張らなくてもいいんやけど。



なんか習慣?になってるねんな。








.
< 268 / 358 >

この作品をシェア

pagetop