白虎連合Ⅲ







「掛けんぞ」


「う、うん」





ピッと、寿は通話ボタンを押す。

私はそれを緊張しながら見守ってて。



子機を耳に当てた。







『Hello?』







電話口から聞こえる女性の声。

受付嬢?



ん?

てか寿って。







「……………」


『Hello?』


「……………」


「と、寿?」






子機を持ったまま固まる我が兄。



もしかして。

もしかして。



ソッと子機を耳から離し、寿は私に苦笑いを浮かべて。








「俺、英語分からん」








えぇー?!







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