白虎連合Ⅲ





「と、とりあえずなんか喋ってやっ」





焦りながら寿の肩を必死に叩く私。

汗をダラダラ流しながら、再び子機に耳を当てて。



せっかくここまで頑張ったんやから!!!

兄を見せてよね!!!







「は、はろー」


『Hello?』


「ま、まいね、むいず、はなかげ、」


「華影ちゃうって、華風やって」


『What?』






あかん、うちまで冷や汗出てきた。

っていうかヒヤヒヤする。



受付嬢怒ってない?

イタズラやと思われへんかな?







「あかん!!!ゆい喋って!!!」


「はい?!」


「お前頭いいやん!!!」


「英会話とか無理やもん!!!」


「頼む!!!」







立場逆転。

半ば強制に子機を持たされて。





ま、まじっすか?!







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