白虎連合Ⅲ
教室に入ると、当たり前だけど先生一人が座っていて。
私も向かいに座り、寿も私の隣に腰掛けた。
「えーと、お兄さん?ですか?」
「あい」
「す、凄く顔似てますね」
「双子っすから」
「は、はぁ」
あーあ。
先生までジロジロ見てくるし。
視線を感じながら差し出されたのは、成績表。
それを私と寿は同じように見つめて。
「ゆいさんの成績ですが、なかなか素晴らしいです」
「うわ、すげーなゆい」
「どーも」
「で、進路やけど…華風はどこまで考えてる?」
うわ、来たよその質問。
結局何も考えてなかったし。
「別に何も、」
「でもそれやったら大学は?これだけの成績やったら余裕やで?」
「うーん」
「そうやん、将来の夢ないんやったら大学で探したらええやんけっ」
「大学なぁー」
今更勉強すんの嫌でもないし。
確かに寿の言う通りかも。
大学、か。
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