白虎連合Ⅲ
手を離し、ギャルに背を向ける。
鞄もちゃんと肩に掛けて。
「な、なんや華風って噂と違ってヘタレやん!!!」
「あんなんで怖がられてるとかっ、あたし等この学校で頭はれるんちゃう?」
「はぁー…」
なんなんや、この子らは。
せっかく優しくしてあげたのに。
ある意味絵里よりアホちゃうか。
「ゆい、あたしが言ってきます」
「いいよいいよ」
しゃーない。
夏休み入るし、機嫌がいいから優しくしてあげたけど。
再びギャル達の元に行き、目の前で立ち止まる。
そして今度は、髪を鷲掴みにして。
「痛い!!!」
「え?なに?誰に向かって口聞いてんの?」
「はぁ?!!」
「あーもう無理や、ハゲるわ頭」
「離せや…!!!」
「はい、残念」
こういう風に一回で分からん子は。
ちゃんと教えてあげな、ね。
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