白虎連合Ⅲ





「てかさ、今日雄大さんの誕生日やっけ?」


「んー」


「夜から祝うん?」


「んー」


「なんなんお前!!!適当に返事すんなや!!!」


「じゃあうちわで扇いで」


「しゃーないなぁ、……っておい!!!」






チッ、作戦失敗。

ってかなんやねん、この元気さは。

ってかなんで客間にずっとおんねん。




寝転びながら携帯を弄り、溜め息をついた。




早く夜になって欲しいのは、山々。

雄大くんの誕生日を祝うってことは、絶対お酒でベロベロなる。

まぁ、引退してるから倉庫かどっかで祝うはずやけど。




あー、暑い。







「お兄ちゃん」


「えっ?!なに?!」


「うちな、今暑くて動く気しーひんねんか」


「うんうんっ」


「やし、かき氷作って」


「ええよええよっ、なに味がいい?」


「いちご」


「おっしゃ待っててなっ!!!」


「……………」






なんか寿の扱い方分かった気がする。

そんなにお兄ちゃんと呼ばれたいんかね。



ま、いいこと知ったわ。






.
< 298 / 358 >

この作品をシェア

pagetop