白虎連合Ⅲ






「てかや、ゆい達いい後輩やな」


「ん?」


「だって引退してるのに祝うとか、普通プレゼント渡して終わりやろ?」






メロン味のかき氷を食べる寿は携帯を弄りながら話し掛けてきて。

私も私でかき氷を再び口に含んだ。






「確かに、ね」






普通は卒業したら、祝ったりしないと思う。

だって、ある意味過去の人になるのだから。



新しい友達が出来て、新しい友達に祝って貰って。




でも、私達の絆はそんな簡単なものじゃない。







「雄大くんは言ってくれてん」


「?」


「何才になっても、何年経っても祝ってくれって」


「なんか感動の話やな」


「英寿くんもそう言ってくれた、お互いの誕生日は絶対祝うのが約束」






それがとれだけ忙しくても。

彼氏彼女が出来ても。




私達は、大切な仲間だから。






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