白虎連合Ⅲ
仕方なく私は布団に潜り込んで龍から逃げる。
そしたら龍も何故か同じ布団に入ってきて。
ってコラ!!!
「龍、そっちの布団で寝て」
「ゆいさん、俺昔ね、孤児院にいたんすよ」
「聞いてる?」
「赤ちゃんの時に捨てられたんすよ?名前が書かれた紙と一緒に」
「昔聞いた、それ」
「戸籍なんて俺一人、切ないもんっすねー」
背中から聞こえる切ない声。
私はただ、目線を下げることしか出来なくて。
龍の過去は知ってる。
昔から酔うと龍は自分の事を話すから。
私だけに。
「龍、」
「だからゆいさん」
「ん?」
龍の腕が、私の体を掴む。
そして無理矢理、仰向けにされて。
「早く俺のもんになって下さいよ」
馬乗りになって。
見下された。
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