白虎連合Ⅲ
月の光で、龍が照らされる。
金髪の髪と妖しい笑み。
私はただ、頭が混乱していて。
起き上がりたくても、上に龍が乗っている。
両手首も固定されて、動けない。
「ちょっ、離し」
「ゆいさん、俺一つだけ隠してることあるんすよ」
「え?」
龍の顔が近付く。
それは私の耳の横で止まって。
「俺、英寿さんの事嫌いなんです」
目を見開く。
顔を上げた龍と目があって。
今、なんて?
どういうこと?
だって龍は英寿くんと仲良いやん。
さっきだって絡んでたやん。
「慕ってなんかない、初めて会った頃からずっと今まで」
「なん、で?」
「これが俺の裏の顔です、知らなかったっしょ」
見下ろす龍は、ははっと笑って。
渇いた笑いが暗闇に響いた。
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