白虎連合Ⅲ






「ゆいー、お兄ちゃんと寝たいなら初めからそうしたらよかったのに」


「……………」


「オラ悠介、もっと詰めろ」


「はいはい」






寿の隣に寝転び、布団を被る。

涙が溢れ、それを必死に抑えながら。





見てしまった、裏の龍を。

怖くなって、体が震えて。



でも、もしかしたらあれが本当の龍かもしれない。

私や皆に隠していただけかもしれない。



ううん、きっとそう。







胸がドキドキする。

見下ろしてきた龍の姿が頭から消えない。





あんなに怖かったのに。

あんなに涙が出たのに。





そんな状況で龍に対する気持ちに気付いた私。








「これが、恋?」








なぁ紫織。



胸がドキドキする。

けどきゅーんってならへんよ。







どうしよう。







明日、龍と合わせる顔がない。








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