白虎連合Ⅲ
「あっ、れっくんから電話やっ!!!」
「ラブラブやね」
「ゆい、ちょっと待っててねんっ」
「んー」
激しく鳴る携帯を片手に、紫織は離れた場所に移動する。
それを見送ると、私は柵に寄りかかり再び夜景を見つめた。
「……………」
なんとなく携帯を取り出し、開けても龍からの連絡はなくて。
結局直ぐ携帯をポケットに戻した。
遠くで紫織は蓮と電話してるし。
いいなぁー。
「はぁ、」
北海道の春は、関西に比べて肌寒い。
山の上だから風も少し強くて。
でも、今はそれがちょうど良い。
「ゆーいちゃんっ」
.