白虎連合Ⅲ






ギシッと柵が少し動き、私同様誰かが柵に寄りかかる。

誰か分かっているので驚くことなく視線は夜景のまま。



ってか、話し掛ける人なんて限定されるからね。






「悠介、」


「こんなとこで一人?水嶋は?」


「今彼氏と電話中」


「あ、そうなんや」


「悠介こそ一人でどうしたんよ」





視線をやっと変え、悠介の方に向く。

右腕は柵に乗せたままだけど。






「たまには二人で話そっかなって思って」






そう言い、悠介はニカッと笑顔を向けて。



そういえば悠介と二人っていいのはなかなか無い。

いつも紫織が一緒にいるし、龍が入ってくるし。




仲直りぶりかな。








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