白虎連合Ⅲ






もうこの夜景を見る生徒は何処にもいない。

きっと皆、売店に行っている。



私は行く気になれなかった。






「あー、もう…」







柵に寄りかかり、頭を抱える。



頭の中がぐちゃぐちゃ。

わかんない。

なにもわかんない。









♪♪♪♪♪♪








「ん、」







音楽が鳴り、片手で携帯を取り出す。

着信のようで画面を見てみると。







[着信:寿]







ため息を着いて、通話ボタンを親指で押す。

そしてゆっくりと携帯を耳に当てた。









「もし『もしもし?!ゆいさん?!』







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