白虎連合Ⅲ
キュッと携帯を強く握り、視線を夜景に変える。
さっきより輝いて見えるのは何故かわからないけれど。
「なぁ龍」
『なんすかっ?』
「明日帰るから、大人しく待っといてな」
『はいっ!!!』
明日龍と会ったら、たくさん構ってあげよ。
バイクの後ろにも乗せてあげよかな。
「ほなね」
『はいっ!!!声聞けてよかったっす!!!』
「うちも」
プッとボタンを押して、携帯をポケットにしまう。
そして夜景から視線を変えて、私も売店へ歩き出した。
表情は、誰にも見せないような笑顔で。
普通の高校生は今日で終わり。
明日からはまた、白虎の総長として生きていく。
やっぱり私は不良が似合う。
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