「あなたのライバル派遣します!」
第五章
体育祭が終わったその週末、竜馬たちは再び朱莉たちと遊ぶ約束をしていた。
だいたいいつも何となく、男女ペアという形で行動することが多かった。
その都度ペア割りは変わるのだが、今回は竜馬と朱莉、健と唯というペアリングになっていた。
向かった先は、遊園地。ひとしきり絶叫系の乗り物を堪能した後は少し季節はずれではあるがお化け屋敷へと一向は移動した。
「あの、どうしても入らなくちゃダメ?」
幾分顔を青ざめさせながら朱莉が上目遣いで訴えかけるように竜馬のことを見てきた。
こんな顔をされてしまったら、無理に入ろうなどとは言えなくなるだろう。
だけど、その無理を言うヤツが隣にいた。
「ダーメ。大丈夫だって。怖かったら目を瞑って竜馬に手を引いてもらえばいいからさ」
「でも……」
「あのさ、朱莉ちゃん怖いの苦手そうだから無理に入るのもどうかと思うんだけど」
「そーよー。竜馬君ってホンット優しいよね。それにひきかえ健ってどうしてそう強引なんだか」
「何だよ、みんなして俺のこと責めやがって」
不貞腐れる健だったが、本当にそういうわけではないのは弧を描いている目の形を見ればわかる。
太陽の位置はだいぶ下へと下がってきており、オレンジ色に頬を染めた四人の影をだいぶ長いものへと変えていた。
それを確認するように、手を目の上にかざして西のほうを向いた健が三人のほうを振り返る。
「じゃあさ、だいぶ遊んだし最後に観覧車にでも乗るか」
だいたいいつも何となく、男女ペアという形で行動することが多かった。
その都度ペア割りは変わるのだが、今回は竜馬と朱莉、健と唯というペアリングになっていた。
向かった先は、遊園地。ひとしきり絶叫系の乗り物を堪能した後は少し季節はずれではあるがお化け屋敷へと一向は移動した。
「あの、どうしても入らなくちゃダメ?」
幾分顔を青ざめさせながら朱莉が上目遣いで訴えかけるように竜馬のことを見てきた。
こんな顔をされてしまったら、無理に入ろうなどとは言えなくなるだろう。
だけど、その無理を言うヤツが隣にいた。
「ダーメ。大丈夫だって。怖かったら目を瞑って竜馬に手を引いてもらえばいいからさ」
「でも……」
「あのさ、朱莉ちゃん怖いの苦手そうだから無理に入るのもどうかと思うんだけど」
「そーよー。竜馬君ってホンット優しいよね。それにひきかえ健ってどうしてそう強引なんだか」
「何だよ、みんなして俺のこと責めやがって」
不貞腐れる健だったが、本当にそういうわけではないのは弧を描いている目の形を見ればわかる。
太陽の位置はだいぶ下へと下がってきており、オレンジ色に頬を染めた四人の影をだいぶ長いものへと変えていた。
それを確認するように、手を目の上にかざして西のほうを向いた健が三人のほうを振り返る。
「じゃあさ、だいぶ遊んだし最後に観覧車にでも乗るか」