「あなたのライバル派遣します!」
第六章
遊園地での出来事があってからというもの、竜馬は自分にたいして少し自信を持ち始めていた。
もしかしたら、自分でも可愛い彼女を作ることができるかもしれない――そんな期待に胸を膨らませ、もう目前まで迫った中間テストを半ば楽しみに思いながら待っていた。
今回は、竜馬には自信があった。いつもどこかでこの辺でいいかと諦めていたところを、今回ばかりはそこを踏ん張って勉強を進めた。
そのお陰で、何だか勉強のコツとでも言うようなものを掴んだ気がしていたのだ。
竜馬は、この中間テストでまた健よりもいい成績を収めることができたら今度こそ本当に朱莉に告白をしようと考えていた。
しかし、その淡い希望は見事に打ち砕かれた。
テストの結果が発表される日は、いつもは閑散としている職員室周辺がにわかに賑やかになる。
というのも、テストの上位50名の名前が職員室横の掲示板に張り出されるからだ。
いつもの竜馬なら、まさか自分がそんなところに入っているなどと思わないので通り過ぎるだけだったが、今回ばかりは違った。
微かに鼓動が早くなる自分の心臓を意識しつつ、何食わぬ顔で黒山の人だかりに混ざって掲示物が見えるところまで移動する。
思わず歓声を上げそうになる口を慌てて押さえると、誰にも見えないところで小さくガッツポーズを作った。
竜馬の視線は、32位というところで止っている。
竜馬にとっては、それは大躍進に他ならなかった。前回のテスト結果よりも、53位も順位が上がっている。
前回もかなり順位を上げたことはあげたが、今回はその比ではない。
何といっても生まれて初めて学年の中の上位50位内に入ることができたのだ。
もしかしたら、自分でも可愛い彼女を作ることができるかもしれない――そんな期待に胸を膨らませ、もう目前まで迫った中間テストを半ば楽しみに思いながら待っていた。
今回は、竜馬には自信があった。いつもどこかでこの辺でいいかと諦めていたところを、今回ばかりはそこを踏ん張って勉強を進めた。
そのお陰で、何だか勉強のコツとでも言うようなものを掴んだ気がしていたのだ。
竜馬は、この中間テストでまた健よりもいい成績を収めることができたら今度こそ本当に朱莉に告白をしようと考えていた。
しかし、その淡い希望は見事に打ち砕かれた。
テストの結果が発表される日は、いつもは閑散としている職員室周辺がにわかに賑やかになる。
というのも、テストの上位50名の名前が職員室横の掲示板に張り出されるからだ。
いつもの竜馬なら、まさか自分がそんなところに入っているなどと思わないので通り過ぎるだけだったが、今回ばかりは違った。
微かに鼓動が早くなる自分の心臓を意識しつつ、何食わぬ顔で黒山の人だかりに混ざって掲示物が見えるところまで移動する。
思わず歓声を上げそうになる口を慌てて押さえると、誰にも見えないところで小さくガッツポーズを作った。
竜馬の視線は、32位というところで止っている。
竜馬にとっては、それは大躍進に他ならなかった。前回のテスト結果よりも、53位も順位が上がっている。
前回もかなり順位を上げたことはあげたが、今回はその比ではない。
何といっても生まれて初めて学年の中の上位50位内に入ることができたのだ。