「あなたのライバル派遣します!」
相変わらず、職員室の前は黒山の人だかりで、なかなか目的の掲示板まで辿り着けない。
人波を掻き分け掻き分け進んでいき、やっと掲示板が見える場所まで移動すると竜馬はすぐにそれを見ることが出来ず一度下を向いた。
すぐ横にいるはずの健の様子は、下を向いているせいで確認することは出来ない。
だけど、隣からは特に何のリアクションも出てこない。
意を決してまずは、横に顔を向けると健も竜馬と同じように下を向いていた。
そして、横を向いた竜馬の視線と健の視線がバチリと音が鳴るように合わさった。
どちらからともなく笑いが漏れる。
「せーので見ようぜ」
健の提案に、笑みを湛えたままの顔で頷いた。
「せーの!」
二人同時に顔を上げ、掲示板のうちでも右端に視線を向けた。
竜馬の顔は、先ほどの表情を貼り付けたまま固まり、瞬きすら忘れてしまったかのようにすべての動きを停止させていた。
1位 倭 健
2位 坂木 竜馬
何度見ようともその結果は覆らない。
竜馬にしてみれば、この順位を取ったというだけでも快挙と言えるものだったが、自分より上に位置する順位につけている人物が悪かった。
これが、まったく別の名前だったというのならば手放しで大喜びできるところだった。
「竜馬……」
人波を掻き分け掻き分け進んでいき、やっと掲示板が見える場所まで移動すると竜馬はすぐにそれを見ることが出来ず一度下を向いた。
すぐ横にいるはずの健の様子は、下を向いているせいで確認することは出来ない。
だけど、隣からは特に何のリアクションも出てこない。
意を決してまずは、横に顔を向けると健も竜馬と同じように下を向いていた。
そして、横を向いた竜馬の視線と健の視線がバチリと音が鳴るように合わさった。
どちらからともなく笑いが漏れる。
「せーので見ようぜ」
健の提案に、笑みを湛えたままの顔で頷いた。
「せーの!」
二人同時に顔を上げ、掲示板のうちでも右端に視線を向けた。
竜馬の顔は、先ほどの表情を貼り付けたまま固まり、瞬きすら忘れてしまったかのようにすべての動きを停止させていた。
1位 倭 健
2位 坂木 竜馬
何度見ようともその結果は覆らない。
竜馬にしてみれば、この順位を取ったというだけでも快挙と言えるものだったが、自分より上に位置する順位につけている人物が悪かった。
これが、まったく別の名前だったというのならば手放しで大喜びできるところだった。
「竜馬……」