「あなたのライバル派遣します!」
*
「これからどうしますか?」
「何が『どうする』んだ?」
「このままでいいんじゃないんすか? 当初の目標どおり、ターゲットの基礎能力は確実にあがってますし」
「ということだ」
「はい……」
小太りな小男は、それでもあまり納得がいかないとでも言うように大型モニターに目を向けた。ついで、手元に目を落とす。
視線の先は、小さなディスプレイの上だった。
そのディスプレイは、無数のボタンが整然と並んでいる中央に設置されたていた。
そこには、何かの数値をグラフ化したものが映し出されている。
棒グラフで表されており、そのうちの一つの項目だけが大きく飛び抜けている。
しかも、他の棒グラフは白で塗りつぶされているのにも関わらず、何かを警告するかのようにそこだけは真っ赤に塗りつぶされていた。
その異常に高い数値をたたき出している棒グラフの下には、『EMOTION』の文字が見える。
「結構、ヤバイと思うんだけどなー」
丸いメガネの下の細い目をさらに細めながら、しばらくそのグラフとにらめっこをしていたが、おもむろに引き出しを開けると中からチョコレートバーを取り出してボリボリと食べ始めた。
「これからどうしますか?」
「何が『どうする』んだ?」
「このままでいいんじゃないんすか? 当初の目標どおり、ターゲットの基礎能力は確実にあがってますし」
「ということだ」
「はい……」
小太りな小男は、それでもあまり納得がいかないとでも言うように大型モニターに目を向けた。ついで、手元に目を落とす。
視線の先は、小さなディスプレイの上だった。
そのディスプレイは、無数のボタンが整然と並んでいる中央に設置されたていた。
そこには、何かの数値をグラフ化したものが映し出されている。
棒グラフで表されており、そのうちの一つの項目だけが大きく飛び抜けている。
しかも、他の棒グラフは白で塗りつぶされているのにも関わらず、何かを警告するかのようにそこだけは真っ赤に塗りつぶされていた。
その異常に高い数値をたたき出している棒グラフの下には、『EMOTION』の文字が見える。
「結構、ヤバイと思うんだけどなー」
丸いメガネの下の細い目をさらに細めながら、しばらくそのグラフとにらめっこをしていたが、おもむろに引き出しを開けると中からチョコレートバーを取り出してボリボリと食べ始めた。