「あなたのライバル派遣します!」
いきなり話を振られて戸惑いつつ頷くと、前に座っている女子二人は顔を赤くして俯いてしまった。
しかし、意を決したかのように唯が顔を上げるといつの間に用意したのか、机の下に隠れていた両手をテーブルの上に乗せると、その手の中のものを二人の方へ差し出した。
「今日、そのバレンタインでしょ? 仕方がないからそれあげるわよ」
目の前には、明らかに自分でラッピングをしたと思われる長方形の箱が置かれていた。
「おっ、サンキュー」
まるで当たり前とでもいうように健が受け取ると、竜馬もその箱に手を伸ばし、チラリと唯に視線を向けた。
その視線が、バッチリと彼女のそれと出会ったが健が逸らすよりも先に唯の方が、赤い顔をさらに赤くさせて朱莉のほうへと視線を向けてしまった。
「ありがとう」
お陰で、竜馬としては唯の顔を見たままお礼を言うことができた。
竜馬の言葉に、唯の耳までもが真っ赤に染まる。
それをごまかすように、唯は朱莉をせかすように肘で突いた。
「ほら、朱莉も」
「う、うん……」
朱莉も持っていた鞄を引き寄せて中から綺麗にラッピングされた袋を二つ取り出した。
「あの、これ良かったら……」
躊躇いがちにそっと差し出した両手の中の袋の一つを健はすっと取り上げた。
「ラッキー。朱莉ちゃんにも貰っちゃった。ほら、竜馬も」
健に促されて竜馬も朱莉の手の上から袋を受け取った。
しかし、意を決したかのように唯が顔を上げるといつの間に用意したのか、机の下に隠れていた両手をテーブルの上に乗せると、その手の中のものを二人の方へ差し出した。
「今日、そのバレンタインでしょ? 仕方がないからそれあげるわよ」
目の前には、明らかに自分でラッピングをしたと思われる長方形の箱が置かれていた。
「おっ、サンキュー」
まるで当たり前とでもいうように健が受け取ると、竜馬もその箱に手を伸ばし、チラリと唯に視線を向けた。
その視線が、バッチリと彼女のそれと出会ったが健が逸らすよりも先に唯の方が、赤い顔をさらに赤くさせて朱莉のほうへと視線を向けてしまった。
「ありがとう」
お陰で、竜馬としては唯の顔を見たままお礼を言うことができた。
竜馬の言葉に、唯の耳までもが真っ赤に染まる。
それをごまかすように、唯は朱莉をせかすように肘で突いた。
「ほら、朱莉も」
「う、うん……」
朱莉も持っていた鞄を引き寄せて中から綺麗にラッピングされた袋を二つ取り出した。
「あの、これ良かったら……」
躊躇いがちにそっと差し出した両手の中の袋の一つを健はすっと取り上げた。
「ラッキー。朱莉ちゃんにも貰っちゃった。ほら、竜馬も」
健に促されて竜馬も朱莉の手の上から袋を受け取った。