「あなたのライバル派遣します!」
試験は何事もなく開始された。
テスト期間中、竜馬も健もそのことにひたすら集中し、気が付けばすべての教科を消化し終えていた。後は、結果を待つばかりだ。
竜馬は、やることはやったという充足感に満たされていた。
たとえ、今回の結果が以前と同じようなものだったとしても、きっと自分は後悔することはないだろうと感じていた。
そしてその結果、朱莉に告白できなかったとしても構わない。
むしろ、そうなったら健に今度は朱莉に告白するチャンスを譲ろうと思っていた。
そして、ついに運命の結果発表のときが来た。
二人は申し合わせたように連れ立つと、ゆっくりと職員室前へと足を進めた。
もうすでに、いつもと同じように人だかりが出来ている。
この頃になると、二人の存在はほとんどの生徒たちに知れるところとなっていたので、二人が来たことで自然に道が開け難なく掲示板の前まで辿り着くことができた。
それでも、二人はまだ掲示板には視線を向けていない。
一度足を止めると、お互いに視線を合わせた。
「覚悟はいいか?」
「もちろん」
「よし、じゃあまた一緒に見ようぜ」
「うん」
「せーの!」
二人の瞳の中には、それぞれの名前が映し出されていた。
以前と同じように仲良く隣同士に並んでいる。しかし、前回と違うのは――
テスト期間中、竜馬も健もそのことにひたすら集中し、気が付けばすべての教科を消化し終えていた。後は、結果を待つばかりだ。
竜馬は、やることはやったという充足感に満たされていた。
たとえ、今回の結果が以前と同じようなものだったとしても、きっと自分は後悔することはないだろうと感じていた。
そしてその結果、朱莉に告白できなかったとしても構わない。
むしろ、そうなったら健に今度は朱莉に告白するチャンスを譲ろうと思っていた。
そして、ついに運命の結果発表のときが来た。
二人は申し合わせたように連れ立つと、ゆっくりと職員室前へと足を進めた。
もうすでに、いつもと同じように人だかりが出来ている。
この頃になると、二人の存在はほとんどの生徒たちに知れるところとなっていたので、二人が来たことで自然に道が開け難なく掲示板の前まで辿り着くことができた。
それでも、二人はまだ掲示板には視線を向けていない。
一度足を止めると、お互いに視線を合わせた。
「覚悟はいいか?」
「もちろん」
「よし、じゃあまた一緒に見ようぜ」
「うん」
「せーの!」
二人の瞳の中には、それぞれの名前が映し出されていた。
以前と同じように仲良く隣同士に並んでいる。しかし、前回と違うのは――