「あなたのライバル派遣します!」
「知らぬが仏ってヤツっすね」
「そうですね。もしかしたら自分の存在自体がなくなってたかもしれなかったんですもんね」
「あの時、どうやら月野朱莉がターゲットが告白するよりも前に、只野唯の気持ちをそれとなく伝えたみたいだぞ」
「あぁ、なるほど。それで、あの時ターゲットと只野唯が一緒にいたんですね」
「しかも、月野朱莉はYT‐55264に好意を寄せていたって話だ」
「ほえー。それは、かわいそうなことしましたね」
二人のやり取りに特に口を挟むでもなく、轟は自分のデスクに向かい鍵を出すと一番下の抽斗を開けた。
そこには、今出て行った男に渡したものとは違う報告書がしまわれていた。
轟は、それを手に取りパラパラと捲る。そのトップページには、こう記されていた。
【依頼主】坂木 慎太郎
【ターゲット】坂木 竜馬
【ターゲットとの関係】孫
【ターゲットの配偶者】坂木 唯(旧姓・只野)
轟は、デスクから離れるとシュレッダーの前に立ち、手にしていた書類をそっとその口へと運んだ。
~了~
「そうですね。もしかしたら自分の存在自体がなくなってたかもしれなかったんですもんね」
「あの時、どうやら月野朱莉がターゲットが告白するよりも前に、只野唯の気持ちをそれとなく伝えたみたいだぞ」
「あぁ、なるほど。それで、あの時ターゲットと只野唯が一緒にいたんですね」
「しかも、月野朱莉はYT‐55264に好意を寄せていたって話だ」
「ほえー。それは、かわいそうなことしましたね」
二人のやり取りに特に口を挟むでもなく、轟は自分のデスクに向かい鍵を出すと一番下の抽斗を開けた。
そこには、今出て行った男に渡したものとは違う報告書がしまわれていた。
轟は、それを手に取りパラパラと捲る。そのトップページには、こう記されていた。
【依頼主】坂木 慎太郎
【ターゲット】坂木 竜馬
【ターゲットとの関係】孫
【ターゲットの配偶者】坂木 唯(旧姓・只野)
轟は、デスクから離れるとシュレッダーの前に立ち、手にしていた書類をそっとその口へと運んだ。
~了~