君依存症、
花柄ワンピとカンカン帽
ドルチェの始まり
少し強い風が吹き渡る。
さああっと音をたてながら踊る桜の木は、ピンク色の花びらを静かに地に落とした。
「うっへー。人いっぱい過ぎて見えない…」
暖かい日差しが降り注ぐ青空の下、集団の端っこに私はいた。
春。入学式の季節だ。
しかし、今年高校2年生になる私たちにはあまり関係ない行事。
でも、クラス替えという一大事がこんなにも私たちを総動員させるのだ。
大きな紙に自分のクラスが張り出され…しかし、8つもあるクラスの中から、自分の名前を見つけだすという重労働も大したものである。
「もうちょっと早くくるべきだったなあ」
後ろの方で一人呟いてみる。しかし、それはざわつきの中に掻き消されていった。
仕方ないので人の波が落ち着くのを、少し離れた桜の木の下で待っている事に。
少しボロが出ているベンチに、私は腰を落とした。
さああっと音をたてながら踊る桜の木は、ピンク色の花びらを静かに地に落とした。
「うっへー。人いっぱい過ぎて見えない…」
暖かい日差しが降り注ぐ青空の下、集団の端っこに私はいた。
春。入学式の季節だ。
しかし、今年高校2年生になる私たちにはあまり関係ない行事。
でも、クラス替えという一大事がこんなにも私たちを総動員させるのだ。
大きな紙に自分のクラスが張り出され…しかし、8つもあるクラスの中から、自分の名前を見つけだすという重労働も大したものである。
「もうちょっと早くくるべきだったなあ」
後ろの方で一人呟いてみる。しかし、それはざわつきの中に掻き消されていった。
仕方ないので人の波が落ち着くのを、少し離れた桜の木の下で待っている事に。
少しボロが出ているベンチに、私は腰を落とした。