夏のタイヨウ



「ったく、迷惑な奴らだぜ」


「あ、今あたしも思ってた」



高田くんと同じ事考えてる


なんて呑気な考えをするあたし



「なぁ、高田さん。いちご味おいしい?」


「うん、おいしいよ」


「なら一口ちょうだいよ」



What?


なに、この少女マンガ的な感じ


少しの間、黙っていると



「嫌ならいいよ」



困り顔で言う高田くんを見て


とっさに「はいっ」とかき氷をのせたスプーンを差しだした


あ、何してんのあたし


これってカップルもどきの行為じゃん



この行動に高田くんは戸惑う事もなく


普通に食べてくれた



「あ、間接キスだな」



爽やかな顔で言う高田くん


そんなにサラッと言わないでよ


思わず顔が赤くなる


それを隠すために


あたしは、かき氷にがっついた






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