年下の幼なじみ【完】
「そんなこと、言われなくても分かってるっ」と、怒りながら、出てきた。
やっぱり、こいつは面白いよな。
オレは、怒っている葵に近づき、からかいながら学校に言った。
――…
学校に行くと、やはり遅刻で、授業中に教室に入るはめになった。
先生が、「もうすぐテストなんですから、きちんと授業に出るようにして下さい」と、言われた。
それに、適当に「はい」と答えておいた。
じろじろとみんなに見られるなか、席に着いた。
「どうしたんだよ、翔」
そして、席に着いた途端、前の席の純也が後ろを向いてきた。
「いや、葵が寝坊してさ」
「へー、お前たち、変なことでもしてたのかと思った」
がっかり、とでも言いたそうな純也の顔。
だから、最初あんなにニヤニヤしてたのか。