年下の幼なじみ【完】
「翔くんっ、どうして遅刻したの?」
「また、お前かよ。向こういってくれよ」
長島がオレのところに来た。
「ねぇ、なんで?」
「寝坊した」
しつこいから、適当な嘘をついた。
「翔はな、葵先輩と付き合ってるから浮かれてるんだよ」
は?
こいつ、なんで葵のことを言うんだ?
長島に気をつけろって言ったのはお前だろ?
「えっ。翔くんって、葵先輩と付き合ってるの?」
でかい声を出したから、クラスのみんながこっちを向いてきた。
「そーだけど」
ここで、否定はしたくない。
だから、オレはホントのことを言った。