年下の幼なじみ【完】
「翔が補習ってことになったら、葵先輩のことは誰が守ってやるんだよ」
なんで、そんな葵のことを心配してるんだ?
──…まさか、
純也は、もしかして、葵のことを好きなのかもしれない。
だから、こんなにも、真剣になってるのか?
「だからさ、翔。次の時間から授業に出た方がいいって」
でも、次の瞬間にはいつもの純也に戻っていて、
オレが、聞くタイミングはなくなってしまった。
「あぁ、分かった」
そういって、立ち上がった。
でも、
オレは、純也に言われたことをあまり深く考えずにいた。