年下の幼なじみ【完】
葵Side
「翔っ、帰ろ」
今日も、授業が終わって、あたしは翔の教室に行く。
「あぁ」
そういって、翔があたしのもとに来て、あたしの手を繋ぐ。
「えっ、翔?!」というあたしの声は、
教室の中から、
“きゃ〜〜、やっぱりホントだったんだぁ”
とか、
“いや〜〜、翔くん”
という声に、掻き消されてしまった。
──てか、あたしと翔って付き合って、1ヶ月くらいになるのに、みんなまだ知らなかったんだ。
と、思いしらされてしまった。
あたしの、クラスの子は、ほとんど知ってるけど、
1年生ほど、ショックを受けてなかったと思う。