年下の幼なじみ【完】
「翔っ──…うっ─…」
嗚咽が聞こえ、慌てて葵の方を見ると、
葵は目にいっぱい、涙を溜めて、
泣いていた。
「は?なんで、泣くんだよっ」
「だ、だってっ、翔がっ…」
「と、とにかく、オレん家来るか?」
目の前には、家があるのを確認して、葵に聞いた。
「うん…」
葵が頷いたのを確認してから、葵を家の中に入れた。
「2階に行ってろな、飲み物持ってくるから」
「分かった…」
オレは、自分の分と葵の分のコップに、葵の好きなオレンジジュースをついで、2階に上がった。