年下の幼なじみ【完】
葵Side
「紫帆〜、補習の人って誰かいる?」
「補習〜?少ないんじゃないの?今回のテスト、簡単だったじゃん」
学校に着き、さっそく紫帆に聞いてみた。
てか、今回のテストが簡単?!
どこがっ?
難しかったけど。
「あ、葵。赤点なんだっけ?
じゃあ、なおちゃんに聞いてみれば?」
「いつもの補習仲間じゃん」と、余計な一言を言いながら、なおちゃんを指差した。
「うん、なおちゃんなら赤点かも。次の授業にでも聞いてみよっと」
──…
「ねぇ」
横にいるなおちゃんに、ちょんちょんと肩を叩き、小声で話しかけた。