年下の幼なじみ【完】
「なおちゃんって、今回も赤点だった?」
「今回もってなんだよ」
「ま、いいけど」と言葉を続けながら、言った。
「あぁ、赤点」
「ホントにっ」と、嬉しそうに言おうとした言葉はなおちゃんの次の言葉に、遮られた。
「数学だけ」
「嘘っ!」
数学だけって。
あのなおちゃんが他の教科は赤点じゃないって言うの?!
「ホントだって」
あ、ありえない。
あたしは、なおちゃんに負けたって言うの?
なんか、悔しすぎる。
「ホントだって。今回のテスト、数学以外簡単だったじゃん」