年下の幼なじみ【完】

──…


「じゃ、オレ部活に行ってくる」


そう言い、なおちゃんは部活に行ってしまった。



あたしは、隣がいなくなった席を見て、寂しく感じた。



ぐるりと周りを見渡しても、あの彼の姿は見当たらない。



よかった。



「あ、あの、小沢さん」



高い声がして顔を上げると、女の子が立っていた。



「隣いい?」



「うん、もちろん」



あたしが答えると、女の子は嬉しそうな顔をして座った。




この子、飯島さんだ。



同じクラスだったけど、あまり、喋ったことはなかった。




飯島さんも補習なのかな?


< 187 / 218 >

この作品をシェア

pagetop