年下の幼なじみ【完】
──…
「じゃ、オレ部活に行ってくる」
そう言い、なおちゃんは部活に行ってしまった。
あたしは、隣がいなくなった席を見て、寂しく感じた。
ぐるりと周りを見渡しても、あの彼の姿は見当たらない。
よかった。
「あ、あの、小沢さん」
高い声がして顔を上げると、女の子が立っていた。
「隣いい?」
「うん、もちろん」
あたしが答えると、女の子は嬉しそうな顔をして座った。
この子、飯島さんだ。
同じクラスだったけど、あまり、喋ったことはなかった。
飯島さんも補習なのかな?