年下の幼なじみ【完】
翔Side
外は、暑い中、部屋をクーラーをかけていると、“ピンポーン”とチャイムのなる音が聞こえた。
葵か?
もうそろそろ、補習が終わるころだと思いながら、玄関のドアを開けた。
開けた途端、ジワッと暑い空気を感じた。
「あちーな、葵」
そう言うと、オレの胸に飛び込んでくるのを感じた。
「…─翔──っ」
「あ、葵?!どうしたんだよ!」
オレの胸に飛び込んできた小さな葵を感じながらも、葵の顔を覗き込むようにして尋ねた。
その葵の顔を見ると、怯えた顔で上目遣いにオレの顔を見上げた。