年下の幼なじみ【完】
「おっ、そろそろ終わる時間かな、じゃ」
あいつが出て行ったのを見てから、長島は1人になった。
オレはバタンと出て行ったことを確認してから、ゆっくりと歩いて行った。
「おい」
低い声を出して言うと、長島の背中が“びくっ”としながら、後ろを振り向いた。
「…し、翔くん……」
その顔は、青く染まっていて。
「さっきの話、どういうことだよ」
「……えっ」
聞いていたの、と言わんばかりに、驚いた顔をした。
「─…説明しろよ」
─…葵、
どうか、無事でいてくれ