年下の幼なじみ【完】
急いで、家に帰って自分の家に入り、電気もつけずに部屋に閉じこもった。



「ヒック…」



もういや…



あんな光景を見たら、もう終わり。


あの二人は、きっと付き合っている。



それを見てるのが堪えられなくて、逃げ出してしまった。



もう、なによ…


「……っ」



あたしのこの気持ちは、どうすればいいの……?




気がついたときには、


ピッ――


携帯を持って、電話していた。


携帯を耳にあてて、相手が出るのを待つ。


――プルルルル、プルルルル


ピッ


短い機会音とともに、


「もしもし――」


相手の声が、あたしの耳に聞こえた。
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