年下の幼なじみ【完】
「…もしかして、お前泣いてる?」
こんなあたしの変化を気付いてくれた。
「あっ、気にしないで。」
「オレ部活今終わったからさ、この前の公園に来いよ」
「え?」
と、聞き返したときには
――ツー、ツー、ツー
電話は切れていた。
ど、どうしよう……
まさか、泣いたのがばれるなんて
でも、切られちゃったし。
行かないと。
なおちゃんは、優し過ぎるよ…
どうして、ここまでするんだろう。
あたしは、制服のまま外に出て
「あれ?葵、どこ行くの?」
そんな、お母さんの声を無視して公園に向かった。