年下の幼なじみ【完】

「…もしかして、お前泣いてる?」


こんなあたしの変化を気付いてくれた。


「あっ、気にしないで。」


「オレ部活今終わったからさ、この前の公園に来いよ」



「え?」


と、聞き返したときには


――ツー、ツー、ツー



電話は切れていた。



ど、どうしよう……



まさか、泣いたのがばれるなんて


でも、切られちゃったし。

行かないと。


なおちゃんは、優し過ぎるよ…


どうして、ここまでするんだろう。



あたしは、制服のまま外に出て




「あれ?葵、どこ行くの?」



そんな、お母さんの声を無視して公園に向かった。

< 87 / 218 >

この作品をシェア

pagetop