哀・らぶ・優
真一がいなくなったあの日にひとしきり泣いた。
もう涙なんて枯れてしまうんじゃないかと思ったけど、それでも溢れては止まらなかった。
そして今日も真一を想っては溢れてくるのだった。
真一がいない毎日は、炭酸の抜けたサイダー。
太陽のない朝。
桜の咲かない春。
…違う。そんな言葉では表しきれないほど、あたしは真一を求めている。
帰って来てほしい。
どんな理由も聞き入れるから、帰って来てほしいんだ。
何も言わずに抱きしめてあげるから。
むせ返るほどの嗚咽と身震いするほどの孤独。
同居人が、しかも何の関係にもなってない同居人がいなくなった、そんなちっぽけなことでこんなにもボロボロになってしまう。
そんな自分が情けない。
だけど、それほどに真一の存在は大きかったのだとも言える。
あたしにとって真一はただの同居人なんかじゃない。